主な内容
序 章 物質としての大聖堂
1 俯瞰の作業と虫めがねの作業
2 トリフォリウムとは何か
3 方法と対象
4 本書の構成
第1章 様式発展を支える石組みの技
1 ゴシック以前の壁内通路
2 「石積み」から「石組み」へ
3 盛期ゴシックにおける立面と石材の大規模化
4 迫石のないアーチの採用
5 レイヨナン様式のトレーサリー
6 簡素化と柱頭の省略
7 フランボワイヤン様式の表面装飾
第2章 石材の規格化と加工過程
1 作業小屋と石積み職人の出現
2 規格化の手法
3 石材の寸法と重さ
4 加工と施工の痕跡
5 サインや落書き
第3章 材料の純化と複合化
1 充填積みの壁から単積みの壁へ
2 柱の純切石化による安定性の確保
3 構造の複合化――鉄と鉛
第4章 ゴシックの建設現場
1 宙に浮いた足場
2 トリフォリウムに残る足場固定の痕跡
3 部材の引き上げと運搬
4 工事の進行と中断
5 新旧の接合――サン=ドニ修道院教会堂を例に
6 階段状の建設――ノワイヨン大聖堂を例に
第5章 通路としての実用性
1 階段と水平通路のネットワーク
2 通路へのアクセスの可否
3 トリフォリウムの使用法
第6章 色彩と彫刻における可視性と不可視性
1 伽藍は白くなかった―色彩と擬似石積み
2 植物、顔、動物―個性的な建築彫刻
3 見えない部分の装飾を省くか施すか
終 章 書斎のゴシックから現場のゴシックへ
補 遺 「トリフォリウム」、由来不明の言葉
あとがき
トリフォリウム関連地図
調査建物一覧
用語集
図版出典一覧
参考文献
索引